歯科治療の質について考える

  歯科治療の質について考える

お役立ちコラムCOLUMN

2016.03.06

歯科治療の質について考える

歯科治療についてISO9001を取得していた経験から、質について考えることがしばしばありました。

アメリカでは効率化と、質についての考えがかなり前から研究されており、特に歯科用ユニットメーカーではその効率化が治療の質を左右することや、治療の手技が重要視されてきました。

日本では少し遅れていまだにあまり取り入れられていませんが、4ハンドシステムなどは、アメリカではすでに20年以上も前から、治療を効率的にかつ、正確に行うために取り入れられてきたようです。

ルーペなどを使うときはどうしても視界を変えずに治療を行う必要があるため、アシスタントがその手伝いをすることは現代の歯科治療では非常に重要になってきます。

また、一方で使用する道具や器具の滅菌やピッキング(足りない道具を取りに行くこと)を避ける努力なども非常に重要視されてきました。

我々もいち早くその流れを察知して医院の改革に当たってきました。

いま、わたくしどもの考えていることは、物理的な治療環境超えた要素についてです。

たとえば、患者さんの生活や心の中を理解することも歯に直接関係しますが歯を治す際は非常に重要です。家庭環境や家族構成、そして職場でのストレスや環境が患者さんの歯の治療の成否に大きく影響を及ぼしているからです。

我々がそれに気が付くことももちろん大切ですが、実は患者さん自身がそこに気が付いていないことがしばしばありますから、患者さん自身に気が付いてもらうことも大切です。

これらことに向き合って改善してゆく勇気がないと歯の治療はうまく進みません。
我々は歯だけでなく、全身的な不調にまで治療の幅を広げているのでどうしてもそこまで考える必要が出てきてしまいました。

そのために、治療にいらしているときは、できるだけオープンマインドになってもらい、歯だけには収まらないいろいろな話をしてもらいます。

こうなると、もう歯科だけの治療とは言い難くなりますが、それでも健全な状態になってくれればと考えて実践しています。

自由診療だけをしている医院だけに敏感で治療が難しい患者さんがいらっしゃいます。このような敏感な患者さんの場合、虫歯を治しても治しても、違うところに虫歯ができてしまうことが起こったり、同じ部分を何度治療されても治りが悪いことがあります。体質もありますのでそのことについてもできるだけお話させていただきております

治療をする際も、だめになった歯に命を吹き込むようにエネルギーを使って治療をします。そのため術者は相当疲れます。歯科で自由診療をしている先生が疲労するのはよく聞くことですが、一人の患者さんに費やすエネルギーが多いからだと思います。どうしても流して治療ができないからだと思います。

今はそれをどう克服するかが我々の課題でもあるのです。疲れすぎて自分の体が壊れてしまっては元も子もないからです。

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