ISOを基盤とした
マネジメントシステムとは?
当医院は2004年より、マネジメントシステムとしてISO9001を採用し、2015年にいたるまでサーベランス審査を受けながら「医療の質」を管理してまいりました。
「医療の質」の管理は非常に大切でありながら、ほとんどの歯科医院で十分に管理されていないのが現状であり、それがために治療の質が一定化しない原因となってしまいます。
当医院で行ってきた治療の質をレベルアップするために、以下のような管理を行ってまいりました。
治療を行う環境を徹底的に管理する
滅菌の管理
治療において、感染対策は非常に重要かつ最も基本的なことです。
当医院はラバーダム防湿による感染の防御、器具の滅菌管理を徹底的に行いました。 感染対策として、ユニットのスピットンの排除、ドクターが触れる部分にはカバーをかけて、かけられない部分も全て強酸性水を用いて消毒します。使用機器の管理
タービン、エンジン等は常に注油され、異変や異音が生じた場合は直ちに予備の物と交換します。
コンプレッサー、バキュームは定期的に点検し、万が一に備えて予備を用意しています。
光照射器は光量を測定してチェック、予備も準備しています。
根菅長測定器も予備を用意し異常を感じた際はすぐに修理に出せるようにしています。使用する材料の管理
取扱説明書にしたがって、保存し、在庫管理ソフトによって使用期限を常にチェック。
問題が起きた場合はメーカーに直ちに連絡し、
製品に異常がないかをチェックします。
治療を徹底的に管理する
治療技術の管理
治療技術に問題がなかったか?
問題があった場合は何が原因であったか?
を徹底的に荒い出し、治療の見直しをします
(改善)治療の成果のフィードバック
治療が上手くいかなかった理由や原因を徹底的に洗い出し、更なる治療レベルと治療の効率を改善します。
エチカマネジメントシステムの特徴
当医院では2015年11月をもって、ISO規格による質マネジメントシステムを廃止し、
独自の質マネジメントシステム(エチカマネジメントシステム)による歯科医院全体の質管理を行っております。
全体の質マネジメント
医院全体として問題点はないか、毎年スタッフ全員でシステムレビューによって、問題点を提案、解決案と解決計画を立て、実施することで、医院全体の継続的改善を行ってゆきます。
歯科医院経営
としてのマネジメント
経理や、労務、法務や、内装などの設備管理、情報発信としてのホームページ管理など歯科医院を運営してゆく上で欠くことのできない経営マネジメントを外注業者と
タッグを組み、もっとも効率良い仕組みで行えるよう継続的に改善してゆきます。
治療環境管理
当医院では、自由診療で診療を行っているため、代用できる材料はほとんど無く、また、患者さんの治療結果にも大きく影響を及ぼすため、独自に在庫管理プログラムを作り、独自の管理方式で「絶対に在庫切れを起こさないシステム」、
「使用期限の自動警告による管理」を行っております。
固有技術管理
職人芸的なものを想像されると思いますが、治療としてのきちんとした理論と手順が存在しています。われわれはその手順をマニュアル化して、アシスタントが介助しやすく、より治療がスムーズに行われるようなシステムをとっています。 OJT(OnThe Job Training)によって、実際の治療のアシストのタイミングなどを歯科医から直接、徹底的に教育されるシステムとなっています。
ISO9001規格2004年取得
当医院は2004年~2015年までISO9001の規格を取得しておりました。
2015年で審査を受けることをやめ、現在はエチカマネジメントシステムとして、ISO9001の規格を超えた、経営や固有技術の内容にまで踏み込んだマネジメントシステムとして、新たに生まれ変わりました。
ISO9001とは?
ISO9001とは、製造業から始まった品質管理の基準です。この基準を適切に運用することによって、一定の品質基準をクリアーした製品を生産できることから、国際的に広がってきました。
現在はサービス業にも広がり始めており、サービスの質、歯科では治療技術の提供を一定レベルに保つための取り組みとして運用されています。
残念ながらまだ歯科業界で取得している医院は非常に少ない状況です。
取得にあたり、審査は大変厳しいのですが、歯科医療サービスが一定の質を持って提供できると自信がもてる有意義なものです。
当院ではISO9001取得によって以下のような改善が得られました。
- 1.器具・機械類の効率的な配置のための内装工事(2006年改装時、2009年移転時)
- 2.セファロ付きパノラマレントゲン導入(2009年4月)
- 3.ファインオキサーが作成する、強酸性水の効力の管理をするため、毎日pHと塩素レベルが基準レベルを満たしているか測定。(2009年確立)
- 4.材料、器具などのマニュアルを常に即座に参照できる体制、薬剤アレルギーや、器具の不具合などに対して、スピーディーに対応することが可能。(2009年完成)
- 5.患者様全員にメインテナンスシステムを導入(2010年)
- 6.自費カルテシステムによる会計管理と予約システムの構築(2010年完成)
- 7.世界標準の滅菌器LISA(滅菌レベル、クラスB)の導入(2010年導入)
- 8.レントゲンデジタル化による、患者さんデータの管理簡便化と、分析のスピーディー化(2010年導入)
- 9.4ハンドシステムによる治療の完全導入(2010年)
- 10.日本で発売される各種薬剤における危険確認と、危険な薬剤の排除(2011年)
- 11.不測の故障事態に備えた予備バキューム、予備のコンプレッサーの設置(2013年)
- 12.ルーペの不具合に備えた予備ルーペの準備(2013年)
- 13.滅菌器不具合に備えた予備滅菌器LISAを追加購入(2013年)、また専用棚と、IMSラップ用の棚の作成(2013年)
- 14.IMS(IMSとは治療内容ごとに、1つのキットで必要なすべての治療器具をまとめた器具セットのこと)導入により、器具の洗浄時の危険回避、作業の簡便化、
および、ピッキング業務(足りない器具をその都度補充すること)をなくすシステムの導入(2013年) - 15.在庫管理プログラム(当医院オリジナル)導入による、在庫管理、現在もプログラムを改良中(2013年完成)
- 16.TUB SYSTEM(治療内容別に使用する材料を入れたTUBを用意し、治療ごとの準備の動きを最小限にする)の構築および、TUB SYSTEMが効率よく行えるよう、棚の作り直し。(2013年)
- 17.画像解析の精度を高めるためCTスキャンの導入(2014年1月)
- 18.酸性水生成器の不慮の事態に備え、手洗い場の改装と、酸性水生成器の予備の購入(2014年2月)
- 19.受付の動線および、サーバーの配置を変え、作業効率を改善するための受付およびスタッフルームの改装(2014年8月)
- 20.治療効率の向上のため、タービン、エンジン、プロフィージェットの予備機器を購入(2015年2月)
- 21.診療室の換気を向上させるため、サッシの交換工事(2016年8月)
などです。当医院ではすでに多数のマニュアルが存在し、そのマニュアルに従ってアシスタントが行われるため、常に最高レベルの診療を維持できるシステムとなっています。 これはトヨタなど、製造業の品質管理システムを医療の質維持システムとして流用したもので、これにより、非常に少ない修復物の脱落率と、トラブルの減少を実現しており、患者さまからも高い評価をいただいております。