- 2018.07.06
矯正の一歩踏み込んだテクニックとは?
当医院で行う矯正治療は、通常の矯正治療と違った部分が多くあります。
その中のひとつに、「顎の3次元的な位置を変えてゆく治療」があります。
顎の3次元的な位置?といってもなかなかピンとこない人が多いと思いますが、たとえば、正面から顔を見ると顎のラインが右上がりになっていて、目が右下がりになっていたりした場合、明らかに右の奥歯の高さが低くなって顎が右後ろに下がった状態になっているといえます。つまり、顎の3次元位置が後上方に回りながら入ってしまった状況といえます。
テレビを見ていても、顔がゆがんでいる人が昔より多く見かけます。もちろん私が特にそこに注目していることもありますが、矯正治療を行った後の状態の人もいらっしゃるかも知れませんが、顎の3次元的な位置関係は治っていないケースも少なくないと思います。多くの矯正は顎の3次元的な位置まで考慮して治療は行いません。
顎が3次元的にずれると、そちら側の筋肉は常に短めの状態で力を入れる必要があるため、やや収縮した状態から力をかけなければなりません、すると筋肉は常にある程度緊張していたり、疲労が蓄積して固まりやすくなります。そして筋肉が付着している部分の骨を強く引っ張り始めます。実は顎や頭蓋骨の骨は思っているほど硬くなく、このような力で簡単に変形してしまうのです。
筋肉は緊張したままでふくれ、骨と骨との間が狭くなって肉が集まり、ずれている側の顔が徐々に浮腫んだように見えてきます。
噛みあわせを変えるための治療として、矯正治療時に歯の高さを変化させ、顎の3次元的な位置を修正すると、緊張していた筋肉は弛緩され、緊張していた塊が取り除かれ、引っ張られていた側の骨も徐々に元に戻ってきます。
かみ合わせの3次元的な位置関係を直すと、顔の骨だけでなく、頭蓋骨の変形まで治ってくることがほとんどです。それは、顎の位置関係が直ることで顎の後ろで頚椎を引っ張っている筋肉が弛緩し、頚椎の配列が整います。そして、頚椎の中の脊柱管の圧迫が取り除かれ脊髄液の流れがスムーズになって、浮腫んでいた脳が正常になるからだと私は考えています。
人間には誰しも、右か左かダメージを受けやすい弱い側があります。脳もその弱い側があります。
治療中によく頭を触りながらお話しながら、その人がどちらの脳を主に使っているタイプ(右脳(直感)型または左脳(理論)型)か考えながら、どちらの頭が浮腫んでいるか治療をし、その相関関係を実証しているところです。右脳型の人は右側頭部が浮腫みやすくは右に顎がズレやすく、左脳型の人は左側頭部が浮腫み左にズレる傾向がある様に感じます。ただし、頭部のむくみはさまざまな要因が絡んでいるので一概には言えません。
かみ合わせによる全身への影響は今後さらに無視できないものとなってくると思うのです。
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