- 2016.05.04
快適入れ歯で、噛む喜び、そして健康と長寿をつかみましょう!
「入れ歯が合わない!」、「いたくて噛めない」、「噛み合わせが合わない!」「入れ歯の下にものが挟まる!」
こんな悩みありませんか?
入れ歯が合わないのは本当に気の毒です。本人にしかわかりませんが「入れ歯が合わないということは、御食事も満足に楽しむことができず、人生の喜びを半分以上失った様なもの」なのです。入れ歯が合わずに苦労されている患者さんの数は少なくないと聞きます。
実は「入れ歯の治療の成否を決定付ける最も重要なポイントは噛み合わせ」です。総入れ歯を製作する際は噛み合う歯が一本もないですから、噛めて快適な入れ歯を作るには、患者さんにあった噛み合わせの位置決めをすることが重要となります。
矯正のページでも触れていますが、顎関節は他の身体の関節と比較すると「非常にフレキシブルな構造」をしており、噛み合わせの位置が多少狂っていても、下顎はかなりの自由度をもって適応することができます。
つまり生理的な顎の位置から大幅にズレていようがいまいが、一度噛み合わせを与えてしまえば、その位置に適応して噛むことはできるのです。しかし、たとえ噛むことができても、「与えられた噛み合わせの位置が生理的位置からズレている場合、入れ歯でも顎関節症を発症する」のです。
特に総入れ歯は、顎の上に乗っているだけの状態なので、噛み合わせのズレた入れ歯では、噛むごとに毎回、顎が生理的な位置からズレた位置に滑りながら噛もうとするので、「噛むごとに入れ歯がゆさぶられ、細かい転覆を繰り返し、噛めば噛むほど当たって痛い入れ歯」になってしまうのです。
では、「単に生理学的に正しい噛み合わせの位置で、噛み合わせを作れば良いことなんじゃないの?」理論的にいえば確かにそうです。
でも実際はそう簡単ではありません。総入れ歯製作を必要とする患者さんでは、虫歯治療から根の治療、抜歯から部分入れ歯まで噛み合わせに関係するありとあらゆる治療を経験しています。しかも総入れ歯になってしまうくらいですから、「今まで噛み合わせも考えた治療を受けてこれたかは非常に疑問」なのです。
健康管理の問題から考えても、総入れ歯にせざるを得ない状態になるということは手入れを怠ってきたか、身体を酷使したことなどの原因が考えられ、歯がそれだけダメージを受けていることから想像すると、「身体までダメージをうけ歪んでしまっている可能性は高い」と考えられるのです。
つまり総入れ歯を製作しなければならない患者さんにの場合、程度の差はあれ、「患者さんは既に顎関節症になっている」、「身体にまで歪みが生じている」と考えて治療にあたることが必要なのです。これは本人が自覚しているかいないかは関係ありません。
顎関節の状態が比較的良い人であれば、まだ入れ歯は作りやすいのですが、敏感な人や、顎関節のダメージがひどい人、特に「噛み合わせのズレの影響が全身に広がってしまった人」に噛み合わせのあう総入れ歯を作ることは相当に難しくなるのです。
このようなケースでは、はじめから噛み合わせを正確に決めること自体無理があるので、「噛み合わせの遊びを許容するモノラインという特殊な人工歯」を用い、「2年間は顎関節症治療を前提としたリハビリテーション用入れ歯」を作ると考えて治療をおこないます。
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