保険制度歯科医療の構図

  保険制度歯科医療の構図

お役立ちコラムCOLUMN

2011.06.28

保険制度歯科医療の構図

保険制度は、日本人の健康レベルを非常に高いレベルにまであげたという点で、非常に良い制度だったと言えます。

しかし、今はというと、勤務医は疲弊し、歯科の開業医は保険をやらなくなってきています。
もちろん、私もきちんとした費用が払われるなら、健康保険で治療を続けていたでしょう。
しかし、現状の歯科の保険制度は、どう考えても、まともとは言えません。

一時、橋本総理に歯科医師会が裏金を渡していましたが、それも、どうにもならないくらいひどい費用の評価になっていたからだと思います。

また日本の場合は、保険制度が基本にある為、「基本的な治療以外が自由診療」という感覚が広まっているため、「白い歯」や「インプラント」、「矯正歯科」が保険がきかない治療という構図になっています。

最近では根管治療を自由診療で行う先生もいらっしゃいますが、まだまだマイナーです。
もし保険で顕微鏡を使った根管治療をしたら、ボランティアどころではありません。
顕微鏡での治療は体を疲弊させますし、道具にかかる費用とかかる時間は半端ではありません。到底採算が合うはずもありません。

そもそも根の治療費がトータルで、1万円ちょっとという金額も、世界的に見たらあり得ない金額なのです。

かといって自由診療では数万円以上もかかりますから、やはり、気軽くできる治療でもないでしょう。
本来なら、適正な治療を、自分が支払っている保険料から補助してもらえるが、保険の意味なのでしょうが、自由診療になると保険制度は全く意味が無くなるのも変な話です。

一方で、透析患者さんの様に、一年で一千万以上のコストがかかっていながら、個人負担が非常に少ないというのも制度としてどうかと考えてしまいます。

昔と違って透析患者さんも長生きしされますから、たったひとりで億単位の医療費を、お亡くなりになるまでに使ってしまうのですから、少し考えなおす必要もあるではないでしょうか?

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