保険制度の崩壊

  保険制度の崩壊

お役立ちコラムCOLUMN

2011.11.06

保険制度の崩壊

日本の保険制度は事実上崩壊していると私は考えます。

なぜなら、事歯科に限っていえば、歯科医で、保険制度を維持してほしい人など、1割もいないと考えるからです。

どんなにたくさん患者さんが来院している歯医者さんでも、実は儲けを出しているのは自由診療で、保険診療はまったく利益がないか、むしろ持ち出しであることのほうがほとんどだからです。

日本の歯科の保険制度の場合、感染予防不十分、材料を最低ランクのもを使い、古い機器でも買い替えしないで、がんばって使ってそれでもほとんど利益は出ないのは当たり前の事となっています。

自由診療のみで治療をやっている歯科医院は日本では数少ないのですが、私の経験から言えば、保険診療と自由診療を同時にやるのは事実上不可能といえます。

ある程度の金額をいただいて治療を行うのであれば、それなりの感染予防対策と、それなりの材料を使わなければなりません(いわいる世界標準の治療といえますが)

隣で、最低レベルの感染予防対策をしながら、自由診療だからきちんとした対策をとることなど不可能なきがします。

また、保険ではとにかく安い材料を使いますが、材料の精度や持ちを考えるとそれなりの材料を買わねばなりません。

しかし、保険と自由診療両方の材料を分けて買って使う事は難しいでしょう。
おそらく大方の歯科医院では自分の医院に来院するメインの患者さん用の材料しか買えません。

いずれにしても、国の制度で決めた価格できちんとした診療ができないのですから、今の保険制度は早くやめるべきで、何か別の制度を考えるべきでしょう。

アメリカがあれほど医療費の高騰に悩みながら、なかなか皆保険制度に移行できないのもそのためかもしれません。

いずれにしても、一番大切なのは、「転ばぬ先の杖」つまり虫歯にならない、病気にならないということでしょう。

病気にも虫歯にもならなければ、事実上医療費は下がってゆくと思いますし、予防をやるほうやりがいも沸きます。

今の保険医療制度の最大の問題点は、病気になるまで何もしないという点です。
その考え方が変わらなければ永遠に医療費は上がり続けるでしょう。

必要なのは、病気の原因に対する正しい知識と、それを少しでも多くの人々に広めることでしょう。

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