なぜアマルガム、金属材料(ゴールド)を用いるのか?

  なぜアマルガム、金属材料(ゴールド)を用いるのか?

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2014.07.19

なぜアマルガム、金属材料(ゴールド)を用いるのか?

私がアマルガム充填、金属材料を使う理由
アマルガムについて
初期の虫歯において下の3つの条件は治療においてもっとも大切になります。これを十分に行えるのがアマルガムであり、今でも虫歯の初期の治療に最適な材料でアメリカでは頻繁に用いられています。当医院で使用しているアマルガムはアメリカから輸入しているものです。
1、かみ合わせを狂わせず、感染の機会を減らす必要がある。
2、最小限の切削量で治療が行え、長期間安定した経過を保証できる必要がある。
3、歯との境界が明瞭で、再治療を容易に行うことでき、なおかつ適合が良好である。

歯の治療を行う上で最も大切なのは、今あるかみ合わせを壊さないことです。
単に虫歯ができたといってもその大きさかみ合わせの面でみると、ではそれほど大きくありません。
今までの日本の歯科医療では、虫歯よりはるかに大きく歯を削ってしまい、十分な仮歯も入れないで型取りから一週間以上も後に、詰め物を入れる治療がほとんどであったため、かみ合わせがくるってしまう患者さんが少なくありませんでした。
アマルガムは、日本でも昔からあった材料ですが、その日のうちに削った部分をふさぎ、かみ合わせを作ることができたので、そのようなトラブルを起こしにくい材料として使われてきました。しかし強度が弱い欠点がありました。
ただし、以前販売されていた日本のアマルガムとアメリカのアマルガムとでは材料の製品の質が全く異なっており、アメリカのアマルガムは30分程度で十分噛めるほどの固さになります。ですからこれほど良い材料はないのです。
最近は強度の高いレジン材料が出てきました。確かに以前と比較するとはるかに高い強度を持っているレジンも出てきておりますが、奥歯、特に6番7番に用いることが可能な材料とは言えません。
レジンは吸水性(水を吸う)性質があるため、どうしても劣化してしまいます。金属は吸水性がないので奥歯の治療には適していると考えられます。
しかし、コスト面や、技術面から、徐々にレジン材料が増えてきている現状は否定できません。
歯科界を見てみると、経済的な面、技術的な面から、アマルガムを使う先生は少なくなっている傾向があります。しかし、材料としてアマルガムが優れていることは否定できない事実であり、自分の歯にレジンを使用することは絶対に避けたいと考えます。
ゴールド修復、補綴について
ゴールドはおお口の中に入れる材料としては最良のものです。見た目はゴージャスですし、長期間の良好な経過が得られますし、吸水性もなく、耐摩耗性も優れ、適度に歯になじむ独特の良さがあります。
金は過酷なお口の中でさまざまな物質に対する反応性が低いためとても最適な材料なのです。当医院ではJRVTというやわらかいゴールドを修復治療に使っております。補綴(ブリッジなど)にはデグノームを使っております。
金を使ってしまうとほかの材料は使いたくなくなります。
しかし、アマルガムのようなアンダーカットを詰めることや、即日虫歯の治療が終了するなどの、材料の柔軟な使い方ができないことが唯一の弱点です。

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