- 2017.11.24
- 咬合治療
噛み合わせを変えないことが歯の治療ではとても大切です。
歯の治療を行ううえで、噛みあわせを変化させないことは非常に大切なことです。
なぜなら、虫歯で少しでも歯が欠損したり、歯が割れたり磨り減ったり、あるいは適切でない虫歯の治療を行ったりするだけで、顎が移動したり、歯が移動したりして、かみ合わせは変化してしまうものだからです。
一度歯を削って変化してしまったかみ合わせは、その歯を後で元の高さに戻したとしても、もうに二度と削る前の状態に戻ることはありません。なぜなら顎は非常に柔軟な組織で、低くなった噛み合わせやズレに対して瞬時に適応して筋肉の長さや、顎の位置を変えてしまうからです。噛み合わせを調整する場合は咬合理論をよく理解してから行う必要がありますし、たとえ理解していたとしても今の噛み合わせを変化させることは、よほど悪くなってしまった人の最終手段と考える必要があります。
そういった意味で、歯の治療をするということは非常に注意が必要です。
私が虫歯の治療をする際に強く教えられたことは、虫歯の治療の際でも、噛み合せに関係する歯の部分をできるだけ削らないこと、虫歯が修復物の下にできて深くて悪くなっている状態でも、できるだけ直接修復材料(アマルガムなど)を用いて、当日中に元の高さに戻すということです。これは実は虫歯の治療で噛み合わせを変化させないために非常に重要なことです。
そして削って虫歯を取り除き、元の高さに当日中に戻すという直接修復材料を用いた治療を行っていれば、噛み合わせをが変化させることなく治療を進めることが出来ます。
最近は噛み合わせの面に樹脂を使う先生も多いようですが、白くて磨り減ったかどうかもよく分かりませんが樹脂は知らない間にどんどん磨り減っており、定期健診でも噛み合せが変化していることに気がつきにくい材料です。アマルガムやゴールドなどの金属材料は、高さの変化やストレスのかかり具合によって表面の磨り減り具合(光って見える)が変わってきますので、実は異変に気がつきやすい材料といえます。そういう理由で100年以上も昔から使われてきた材料です。
一部セラミック材料も材質的に良い材質が出てきましたが、こちらも金属のような磨り減りを見分けることが困難で、噛み合わせに関係する場所に使用する材料としては、チェックが難しくあまり適していない材料といえるのです。
このようにもともと噛み合わせの狂いが少ない患者さんの場合、噛み合わせを変えないことが非常に大切ですが、治療や、様々な理由で噛み合せが変化してしまった場合はどう考えればよいでしょうか?
それについてはまた後日書いてゆこうと思います。
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