- 2011.06.14
- マネジメント
「治る」ことと「治ったように見える」事の違い
歯の治療で「治る」とは、かみ合わせについても、そしてその歯の虫歯や根の病気の原因である細菌が取り除かれ、強度的にも今後ある程度持つことが期待される状況まで治療を行ったことを言います。
虫歯を取り除くには多大な努力が必要ですし、かみ合わせをうまく合わせたり、咬み合わせがあっている入れ歯を作るにはさらに高い技術が必要とされます。
インプラント等は本当の意味で治ったとは言い難い治療です。もちろん見かけ上は治ったように見えます。
しかし、それと代償に、持続的な骨への刺激が神経系にも働き、数多くの問題を水面下で引き起こすのではないかと私は思います。
最近では矯正治療でもミニインプラントがつかわれるようですが、歯がないわけでもないのに何でそんな治療をするのか疑問以外のなにも湧いてきません。
歯科医が経済的に窮地に追い込まれているのはよくわかりますが、倫理的に考えて、正しいと思える治療をまずやるべきでしょう。
そうでないと仮にお金を稼げたとしても、非常に空虚なものとなってしまうと思います。
私の知っている歯科医でも、そのようなお金を稼いでも、家族間とのトラブルや、患者さんとのトラブルに見舞われたり、不要な支出をさせられたりと、違ったところでひどい目に合っているひとが沢山います。
自業自得とは言え本当にみていられません。(自分のそうならないよう注意せねばなりませんが・・・。)
インプラントは入れ歯でも対応できる患者さんに、無理してまで入れる必要があるほど良いものでもありません。入れ歯の技術があれば対応できます。(ここが実はネックなのかもしれませんが)
私たち歯科医がするべきことは、「きちんと治療したこと(虫歯の治療、根の治療、咬めるものを作る)に対して、正当な対価を頂くこと」、、またそれが、「患者さんにとっても結果的に必ずプラスに働く」、という事実を啓蒙し、「日々それを証明できるだけの技術の鍛錬をするべき」ではないでしょうか?
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