- 2012.03.26
- マネジメント
歯科医療における管理とは?
私の医院はISO9001を取得して8年になります。
これまでを振り返ってみて、いかに自分の医院に管理、そしてトレーサビリティーがなかったかを感じさせられる8年間でした。
たとえば、歯科治療では必ず行う滅菌ですが、よく調べてみると、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)をかけていれば、完璧だと思っていたのですが、実際は日本のメーカーが出しているオートクレーブは完璧には滅菌できていないということと、何重もの袋に入れてしまったり、管構造が長いものは、十分に滅菌できていないかもしれないということがわかってきました。
また強酸性水では、とにかく殺菌力は高いのですが、酸性になっていないと意味がありません。
今までは機械を信頼していましたが、pHを測定していると、その変化がよくわかるので、これも非常に重要だと感じるようになりました。
機械に異変があっても気が付きにくい体制だったと言わざるを得ないでしょう。
おそらく東電や、その他の事故を起こしている大企業もそういった管理を怠って、事故の予兆や、問題点に気が付くことがなかったのが大きな原因でしょう。
また、患者さんの記録の管理も、実際はレントゲンや口腔内写真、カルテ記入事項など、膨大な量があり、それを僅か2,3人で経営している歯科医院が、管理するのは非常に大変です。
私どもも、コンピュータ化したり、ソフトを専用に作ったりを非常に大変でした。
おかげで、この管理に関してはあとわずかで完璧に近い状態まで持って行けそうです。
つくづく感じたのは、歯科のように非常に少ないスタッフがぎりぎりの条件の中で、様々な作業をこなさなければならないということです。ほかの業種と違って、非常に大変な部分が多いと思います。
特に歯科は治療のほとんどが外科治療なので、毎日何人もの患者さんのopeをしているようなものです。その中で、滅菌管理、会計管理、などをこなしてゆくというまれにみる大変な職業だと感じています。
管理するにも人員が必要なのに、常に患者さんの治療におわれ、そんな余力は本当にほとんど無いのにやらねばならないというのは、なんとも大変なことでした。
自分が苦労しただけに、新たに歯科を取り組む先生には少しでも苦労してほしくないと思います。
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