- 2011.05.21
- 矯正治療
矯正治療で歯を抜くべきか?
矯正治療を受ける患者さんで最も悩むのは、親知らず以外の歯を抜いて治療を受けるかどうかです。
確かに以前のブラケットでは矯正において抜歯は避けられない部分がありました。
しかし、最近のテクノロジーの変化で、抜歯しなければ歯が並ばないという事はほとんどなくなりました。
それはブラケットにフリーフリクションブラケット(ブラケットとワイヤーに摩擦抵抗がほとんどない)の登場によるもので、歯がでこぼこが治るとと同時に広がったり、後ろに動いたりすることが可能になったからです。
大部分の抜歯が必要と考えている先生の抜歯の理由は審美的なものです。
ですから、私は、審美性(ちょっと口元が出ている)程度の理由で歯を抜くのは全く理解できません。なぜなら歯を抜いてしまう健康の問題の方がずっと深刻だからです。
多くの先生が、レントゲンの分析を持ち出して、角度分析や、数値を出して抜歯を促します。
しかし、その分析の仕方自体が50年近くも前のものであることを理解しているのでしょうか?
私は、リケッツ等の昔からの分析法は、もう現代にはほとんどあてはまらなくなっていると考えます。また咬み合わせの位置を考えると、セファロ分析はあくまでも見かけ上の分析でしかありません。
そもそも、そんな昔の分析法をいまだに100%信じて治療していること自体が私には奇異に他なりません。
人間の顔の形も機能も随分変わっているのです。ある程度参考にする程度にすることが良いのではないでしょうか?
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